「ふざけないで。誰があんたと本気なんていった?」



思い出させるな。



「は?遊びに決まってるじゃないの」

「大体あんたに本気なんてわけないじゃない。」



もう忘れたんだ。



「ばっかじゃないの。恋愛なんて」




もう、あの時の俺じゃない。





fall in love -26th-





夢を見た。いいや、寝ているときにはよく見るんだ。

初めての彼女がそうやって俺に言ったんだ。

それから俺の性格、生活、恋愛感、全てが変化していった。


誰かを本気で愛することもしなくなった。

ただ一人に絞るのが馬鹿らしくなって、遊んでた。


だけど、に会って少しずつ変わっていく自分がいた。

女と遊んでいるところを見られて、焦る自分がいた。


あれ、俺本気でのこと気になってるとか。まさかな。






自分が傷ついたにも関わらず、他人を傷つけてる。最低なことは分かっているんだ。

だけど、なぜだかやめられないんだ。ずっと続く愛が欲しくて。

終わることのない愛が欲しくて。でも心は決して満たされることはない。誰と付き合っても。


いつだって寂しがっている自分がいる。人の温かさを欲しがる自分がいる。


それでも決して満たされることはなかった。どんなに人と接しても人に触れても、心は寂しかった。

だからサッカーにも没頭することが出来た。だけど、女癖は治らなかった。



本当は胸の中は罪悪感でいっぱいなんだ。

ころころと彼女を変えていくこと、浮気をすること。そうして彼女を傷つけてきたこと。

結局同じことをしている。だけど、心が満たされない。満たされない。満たされない。

いつだって心の中はからっぽで。この胸の寂しさを誰かに埋めて欲しかったんだ。



だけど、もうやめよう。



結局は自分は元カノと同じことをしている。

自分が傷ついたにも関わらず、同じようにして傷つけていた。








本当に、終わりにしよう。


今まで、ごめん。



NEXT→