秘密を通し続けた親友。

けれども秘密はいつかばれる日が来る。一生隠し通すなんて、絶対に無理なことだ。





fall in love -23th-





メールの画面にはやはりというべきか、の名前がそこにはあった。

メールの内容を開くのもためらう。少しの怒りと、大きな悲しみが胸の中にいっぱいで。

それでもあたしは震える指でメールを開いた。



”ずっと隠しててごめん。あの時にちゃんと言えなくてごめん。ちゃんと本当のこと話せなくてごめん。

 あたしのこと、許してとは言えない。けど、本当にごめん。ごめんね、…”



こんな文送ってこられたら、許すしかないじゃない…。

あたしのこと嫌いじゃないから…好きだから……

ただ秘密にされてたことが、すっと隠されていたことが辛かっただけで、のことは嫌いになんかなってないんだもん……


ただ理由が知りたいだけで、ただ何故なのかが分からないだけで。

何でその時に、あの時に言ってくれなかったのか。

あたしが始めてのことをに話したときに言ってくれなかったのか。

ただ、それを言ってもらいたいんだよ。



ただ一途に寂しいだけなんだよ。




あたしはに電話をかけた。

-RRR

「ッ…ごめんね、ごめんね…」

は電話を取るなりあたしに謝った。

の声を聞いていたらあたしまで泣けてきて。

ただ理由が知りたかったのに、涙が止まらなくなってきて。

でも、あたしには確かめなくちゃいけないことがあって。



「…もういいの。もういいから、理由だけ教えて?」


の泣き声が一瞬止まった。

そして、静かに話し出した。


「あたしは、今からまたのこと傷つけるかも知れない。

 でも、これはあたしが経験したことの真実だから信じて欲しいの。

 これでが泣くほうが、あたしは幸せだと思うの…」








あたしには全く意味が分からなかった。

ただ、が真剣に言う言葉一つ一つをしっかりと聞いていた。





NEXT→