真実という名の絶望。友達との亀裂。

突きつけられた現実と過去。

もう何がなんだか分からない。





fall in love -20th-





あの日、あの夜のこと。





「あー、寝れない。最悪。」

いろいろな事がありすぎて、あたしはなかなか眠りにつけなかった。

気分は高潮して、なんだか今でもドキドキする。

思い出すだけで、顔がにやけそう。



「好きになっちゃった。のこと」


何でこんなにも嬉しいのか。

答えはただ一つ。あたしがのこと、好きだから。


考えるだけで、ドキドキする。







「お母さん、ちょっとん家いってくるね」

これからと付き合っていくということを、直接話したかった。

私の一番の親友に、直接話そうと思った。


の家に行く途中の公園。

そこを抜ければの家までは近道になる。




突然聞こえた、男の人と女の人の話し声。

どうしよう、通っていいのかな。

でも、早くに会いたいし、素通りすれば関係ないんだよね。

あんまり気にしないように、無視して歩いた。

あたしには関係のないことだから。



でも、違った。近づけば近づくほどはっきりする女の人の声。

あの声は…の声だ。

もしかして、喧嘩してる?

走ってその場所へ向かう。






「あたしと付き合ってた時だって本気って言っときながら、全然本気じゃなかったじゃない!!」







そこにいたのはと

まさかのだった。




なんで、なの?

は付き合ってたんだ?

なんで、は話してくれなかったの?

あたし、じゃあ、ずっと嘘つかれてたの?親友に?




「………?」



どういうことなの、と聞きたくなった。

胸が苦しい。なにかにぎゅうっと潰されそうになる。



「…?何で……なんでここにいるの?」


何でここにいるのって…

何で黙ってたのって、あたしが聞きたいよ……






「あ…そっか……って、と前に付き合ってたんだ…?」







つー、と瞬きもしないのに、涙が頬を伝った。





涙が溢れて止まらなかった。





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