「あたしと付き合ってた時だって本気って言っときながら、全然本気じゃなかったじゃない!!」


突然聞こえたの怒鳴り声。

あたしがコンビニの帰りに見た光景は、最悪なものだった。






fall in love -19th-…?何で……なんでここにいるの……?」


「あ…そっか……って、と前に付き合ってたんだ…?」


一瞬何がなんだか訳が分からなかった。

けれど、話の内容で全て分かった。

は付き合ってて、別れたんだよね?





「ちがうの、!」

「え、違うって、何が?付き合ってたんでしょ?あたし全然関係ないから!じゃね!!」

「「!」」










走って走って走ってどこまでも。

何も考えられなくなるぐらい、どこまでも走っていけたらこんな悲しみも虚しさもなくなるのに。







親友に嘘をつかれたという悲しさと、自分の好きな人の元カノだったという真実。

あたしは何を一生懸命に頑張っていたのだろうか。


辛くて辛くて、けれども泣くのを必死でこらえた。

歯を食いしばって泣きはしないと、そう決めた。

けれども、歯が震える。


あたしは今まで、元カノに恋愛相談をしていたの?

ずっとずっとなんで隠してたの?

真実を伝えられることよりも、真実を隠されてた方が悲しいよ。



好きだと思った感情が、物悲しく崩れ落ちていく。


友達だと信じている、ずっと一緒だった友達が正直に話してくれなかったという悲しみが心を襲う。








一筋の涙があたしの頬を伝った。







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