あたしから見て　絶対は恋するって思った。



確信を持ったのは　つい最近だけれど。






fall in love　-8th-






「かっこいい人がいる」と聞かされたとき、一瞬「はぁ？」と思った。


今までは、誰かのことをかっこいいと言う事がなかった。



学年一と騒がれているとは幼馴染らしくて、もかっこいいと思ってないらしいし。



そんなが言うんだから、きっと恋に発展すると思った。



本人は全然自覚してないみたいだけれど。あたしには、わかったんだ。



だから、メールだって勧めた。やっといたほうが絶対いいと思って。



はあたしの恋愛応援してくれてるから、あたしもできる限りのことはしたいと思った。



-----



あたしは、と違って自分の気持ちが敏感だからへの気持ちにすぐ気づいた。



そう、ほんとすぐに。



「は？」って気遣ってくれるときの、あの優しい顔が、出会った時から好きで。



あたしが確信したのは、とが仲良く話してるのを見たとき。すごく胸が痛んだ。



今だって。こんなに時間がたっても、あたしはに嫉妬する。



幼馴染って分かってるんだよ？分かってるけど･･･とが仲良すぎて。



まるで、付き合ってるように見えるんだ。何も言わなくても通じちゃうような、そんな感じ。



あたしは、本当にが好きだから。



そんな嫉妬を焼いてる時、は「くん」と名前を出した。



星城中の･･･？サッカー部？



もしかして、と思ったけど違うって決め付けた。あたしはあの記憶を思い出したくない。



あたしは2年の最初、と付き合ってた。ほんの3ヶ月くらいだけれど。



デートに行ったこともほとんどなかったし、知ってる人は誰一人いなかった。



にも「他校で付き合ってる人がいる」程度にしか話さなかった。



それ以上は話さないでおこう、ってお互いに決めたから。約束破って、が離れてくのが怖かったんだ。



けれど結局、二股かけられて。あたしは単なる遊びだったってこと。



あたしは大好きだった。愛してた。だけど、裏切られてから怖くなった。



別れた後、落ち込んだあたしを必死で励ましてくれたのも、だった。



---------



とショッピングセンターに出かけた。



その時に会った、。昔と全然変わってなかった。



にのこと、言ってないんだ。あたしが言っちゃうと傷付くのが分かるから。



には何も言わないまま、だから振る舞いもごく自然にした。



あたかも、初めて「くん」を見た･･･とでも言うように。



最低だ、って自分でも思ってる。もしが真実を知ったら、あたしを嫌うかも知れない。



だけど、絶対には傷付いて欲しくなかったから。



たとえあたしを嫌ってでも、の幸せな道を歩んで欲しいから。







それくらい　大事な親友だから





NEXT→