しばらく寝付けなかった。 この想いを君に -15話- そりゃそうだろう。 好きな奴が、隣の部屋で寝てて、 家には誰も居ない。 そう考えるだけで、今にも理性が飛びそうだった。 ---------------------------------------------------------------- しばらく寝付けないでいると、隣の部屋から、 そう、の部屋から声が聞こた。 少し耳を澄ましていると、荒い息遣いが聞こえる。 今度はなんだろう? そう思って、の部屋の扉をノック。 返事はない。 心配になって、扉を開けた。 電気を付けると、また顔を真っ赤にしている。 まさか、と思って額に手を当ててみると、やっぱり熱がまた出ていた。 俺の手でも分かる。 保健室で計った38.6℃より、明らかに高い。 薬も勝手に飲ませられないし、 汗をかいたからと言って服を着替えさせることもできない。 俺はただ、一晩中そばについて、 額にのせているタオルを交換するくらいしかできなかった。 NEXT→