可愛い彼女が、モテることなんて初めから予想できた。 この想いを君に -2話- 「さん!タオルちょうだい!」 「はいっ!」 さんは、俺の部活のマネージャーになった。 まぁなんつっても陸上部なんだけど。 まさかこんな部活のマネージャーなんかするわけないと思ってたから嬉しかった。 でも・・・ 「さんこっちもねー」 「さんドリンクちょーだいよ。」 周りの奴等も同じこと考えてたと思う。 ついこの間まで、マネージャーが1人いた。 でも、転校していった為、今はさんだけ。 その上、俺等の学校の陸上部は女子がいない。 そんなところにあのさんときたもんだ。 皆、目の色が違う。 「集合して下さーい!!」 さんの声で集合がかかると、あいつ等は猛ダッシュ。 俺も負けてないけど。 「次のメニューは・・・ (400m、300m、200m、100m、200m)×3セットです。 皆さん頑張ってください。」 「げ〜……さんそれはないっしょ。」 奴等が話しかけようとする前に、すかさず叫んだ。 「ダメです。これは先生が決められたメニューなんですから・・・!!」 「皆頑張ってー!!」 その声が聞こえると、全員のペースが上がる。 まぁ、俺は学校一の俊足と言われてるから、ちょろいもんだけど。 でも、こんな俺にもライバルはいる。 俺と0.3秒しか変わらない。 さんが見てる前だし、絶対負けるもんかと思って、 先頭を走った。 さんが、俺に興味持ってくれますようにと願いながら。 NEXT→