もしもあたしが 泣いたならば




君は 涙のわけを 聞いてくれますか




君は あたしの力になってくれますか









Because of tears -1話-
 













「ひっく、ぅ・・・ぁ、ひっく・・・」













あたしは、すぐ泣いてしまう。







だけど、あたしが泣くのは一人の時か、友達のが居る時だけ。




知らない人の前では、絶対に泣かない。



それでも家に帰ると、必ず泣いてしまう、



変な癖があるのです。





今だってそう。いつ誰が来るかわからない教室で、一人大泣き。





あたしの泣き声で、誰かが来ても聞こえないくらい。








------------------ガラッ







「も〜、。また泣いてるの?」








・・・。





入ってきたのがでよかった。




それでも涙は止まらない。








「いきなりが靴箱からダッシュしてるの、部活中に見えて・・・。

 心配だから来てみたんだけど。やっぱね・・・。

 どしたの?」









には言わなくちゃ。


あたしのことを唯一心配してくれる、大事な大事な親友だから。










「ひっく・・先輩が・・・ひっく、だ・・・誰・・かに、靴・・・箱で

 ・・・告白・・・ひっ・・ぅ、され・・てるの見て・・・。

 見ちゃ・・いけないと思って・・・ひっ、急いで・・・戻ろ・・うとしてた・・んだけど、

 その・・女の・・・人の・・叫び・・ひっく、声が聞こ・・・えたから、ふ・・振・・り向いたら、

 キ・・・ひっ、キス・・・・して・・・て・・・。」






途切れ途切れでも、に全部話した。












「そっか・・・・・・。見たくないところ、見ちゃったね・・・。」














それ以降、何にも話さずに




ただ、あたしの頭を撫でてくれた。
















「あり・・がと。・・・。もう・・大丈夫。

 だから、は・・部活に戻って?」








もうこれ以上に迷惑かけられない。



だから、言った。



本当はずっと居て欲しかったけれど。







「、それ嘘でしょ?」









やっぱりは、あたしのこと何でも分かる。





でも、やっぱり迷惑は、かけられない。








「ううん・・・もう大丈夫。。。

 ちょっと、一人で泣かせて欲しいなって・・・。」












「そっか・・・。じゃあ、部活に戻るから、また何かあったら来てね?」









そう言ってくれた。








あたしはまた








一人で泣いた。










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