イベントを通して仲良くなるのって、ありきたりだとは思うけど。






ありきたりの中の運命







そんなありきたりな関わりを持ったのは、クラスで人気の。


体育祭の打ち上げで、たまたま席が隣になって、ベラベラしゃべってた。


今までほとんど話したこともなかったのに、好みとか考えとかすごく似てて。


意気投合して、メアド交換して…みたいな、いかにも漫画でありそうな。


ありきたりだけど、運命とも言える関係(だとあたしは思ってる。


今でも、あたしたちの意気投合っぷりはすごい。何たって、話してたら




「「飴いる?」」




って、いきなりお互いに言い出すぐらい。


そうやってだんだん仲良くなっていくを、あたしはいつのまにか、好きになっていた。











「あー俺、今日誕生日だわ」





隣の席のが、思い出したように呟く。


呟いたんだけど、しっかり聞いちゃってるあたしの耳。





「クレープおごってあげよっか?駅前に美味しいトコあるんだけど」





やっぱり好きな人の誕生日には、何かしてあげたいわけで。


しかもクラスで「仲良い」って有名だから、こんなの言ったって全然構わないわけだし。


そりゃぁ、に彼女がいたら遠慮するけどさ。フリーらしいし。





「おっ、マジで?俺じゃーチョコバナナ」

「あたしもチョコバナナー!!」

「やっぱ?笑 んじゃぁ俺、イチゴにしよっと」






好みが重なってしまうのは、いつものこと。


はいつもあたしに譲ってくれる。


そんなとこも大好きなんだけど…ね












ということで、あたしとは一緒に帰ることにした。


はチャリ通で、あたしは電車。駅から学校までは歩き。


一緒に自転車置き場に行ったら、いきなりチャリをまたぐ。


え、チャリ乗ってくの!?じゃああたし、走らないと駄目じゃん!







「何してんの?早く乗れば?」







走るために、スクールバックを背負っていたあたしに一言。


を見れば、不思議そうな顔をあたしに向けている。





「お、重いからいい!」

「つべこべ言わずに乗る!」

「え、だってー…」

「一緒に居られる時間減っちゃうじゃんけ」






の最後の言葉にドキドキしてしまうあたし。


だって今の言葉だったら、は


あたしと一緒にいたい


っていう風に聞こえちゃうよ。駄目だよ、あたし期待しちゃうじゃんか。









「あー今のそういう風にとってね」








にこにこ笑うを、更にまた一段と好きになった日。













「あーってかクレープやっぱいいわ」

「何で!?」




「んーだって、もらっちゃったし」






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リクエスト第二弾、友達から恋人に昇進です((笑

体育祭の打ち上げって、盛り上がるよね!!あたしのクラスもすごいハジけてた!!

今回のお話は、ほのぼの系で。

リクエスト:ゅきサン