チビでも






あいつのこと好きな気持ちは










誰よりも大きいんだから











12 「お前チビだなー」














初めて出会ったときのあいつの第一声は








「お前チビだなー」







だった。











あたし自身気にしてることだし、







あたしはチビというのが嫌で嫌で仕方なかったのに。













それからあいつは 事あるごとに








あたしを「チビ」と呼び(失礼な!)











あたしは反して「デカ」と呼ぶようになった。




















「おい、チビ」













ほらまた あいつが来た。












あたしの身長、153cmに比べて183cmもある が。







あたしの好きな あいつが。











今は掃除の時間。あたしは美化係だから、黒板を消していた。












「なによ、デカ」












一般の人が聞いたら「刑事」という意味に取られるかもしれない













けど あたしの学校では あたし達は「名物」らしいから










ツッコミを入れる人は 誰もいない














「黒板、上のほう消せてねぇぞ」













身長が低いあたしは 精一杯手を伸ばして






上の方まで消そうと頑張るんだけれど 2m以上ある黒板。









消せるはずがない。










だけど、に言われたのが悔しくて もう1度背伸びしてみる。










でも 届かない









どうしても消したくって ジャンプ。








そしたら あたしの持っている黒板消しが かすかに字を消した












と 同時に










「だっ!ばかっ!」











と、デカに言われた。













「ばかってなにー!?チビの次は ばかー!?」













「おめぇ      ハラ見えてんだよ   」










どうやら ジャンプしたときにセーラー服がめくれて








あたしのお腹が 見えていたらしい
















「う  うそ  !!?」










急いでお腹を隠すものの 全く意味ナシ。

















「ハラチラとかさー、モモチラとかさー


         男の憧れだからさ   俺の前では絶対すんなよ 」















ガラにもなく デカが赤くなってますが?











え もしかして 今のって    そういうことだったりするの?








え   え       え !?















「だーもう!俺と付き合え!!」
















と クラスのみんながいる前で告白された








あたしとは めでたくカップルになりました 笑








のちに 大小カップルと呼ばれたのは













言うまでもありません