彼女はあたし・・・だよ? 何で・・・何で・・・・・・? あたしより あの子の方が一緒にいるの 10 「ふざけんな!!」 付き合い始めて3ヶ月。 問題は何もなかった、これまで。 ずっと一緒に居た。あたしが共有する時間が1番多かった。 なのに なんで今は緋菜ちゃんなの? いつもいつもいつも なんで緋菜ちゃんと一緒に居るの? 今だってそうじゃない。 一緒に帰ろうって言ったのはなのに、何で緋菜ちゃんと教室にいるの? 昇降口で待ち合わせしてたよね? 遅いから教室に来てみれば、は緋菜ちゃんと2人っきりで話してるし。 もう 意味分かんない・・・ 「あ、!!」 があたしの姿に気付いて、あたしの方に来る あたしは思わず逃げた と普通に話すのなんて もう無理だよ 感情が溜まりすぎたの 嫉妬という感情が 涙なんか 出ない 辛すぎて 出てこない 「っ・・・待てよ!!」 掴まれた手首 の熱が伝わる 「触んないで!」 振り払おうとしても 強い力で掴まれたまま の力は ますます強くなる あたしはキッと を睨んだ 「緋菜ちゃんがいいんでしょ!? あたしなんかより、緋菜ちゃんのほうがいいんでしょ!?」 「じゃあ早く 緋菜ちゃんのとこに行ってあげたらいいじゃない!」 溜めてた感情が 一気にあふれ出した 知らないうちに 涙が流れ出る 泣くつもりなんか なかったのに 「ふざけんな!!」 何があったのか一瞬わかんなかったけど に抱きしめられたって分かった 逃げたい 一緒にいたくない こんな思いが込み上げる もがいても 胸を叩いても は全然離してくれない 「・・んで疑うんだよ 俺はがいいんだよ! お前しか いらねぇんだよ」 そう言いながらは震えてて 驚いたあたしは動きを止めた 「ずっと一緒に居てごめん でもさっき、緋菜の告白断ってきたから 緋菜の気持ち知りながら 突き放すなんて無理だった ほんとごめん 」 は優しいから だけど あたしはそれで不安になるんだよ どんな女の子にだって 嫉妬しちゃうんだよ ごめんね あたし、のこと疑いすぎたね こんなの 恥ずかしくて言葉に出来ないけど きっと は分かってくれるよね 「うん」 ---大好きだよ そしてあたしたちは 涙の味の 初めてのキスを交わした