----talk with... 「またメールブチられたの!」 わたしの男友達はいつも愚痴を聞いてくれる。・・・好きな人の。 愚痴と言うか相談というか、よく分からないけれど。いつもうん、とだけ言う。 多分、聞いていないわけじゃない。単純に面倒くさいのだと思う。 それでも決してわたしに文句は言わないし、否定だってしない。 「もう、どうしよっかな。このままじゃ悔しいし」 次はどうやって構ってもらおうかと、隣にいる彼に相談しているのだが、彼は先ほどから目をつぶったまま。 あれ、もしかして寝た?もしもーし、と話しかけても返事はない。 彼の前に顔を持っていって、覗き込むと、ぱちり、と大きな目が開いた。 「俺、もうお前の話聞くの飽きた。そろそろ俺の聞いて欲しいんだけど」 確かにそうだ。ここ2ヶ月はずっとわたしの話ばかり。飽きて当然である。 それにしても彼がこんなこと言うのは珍しい。わたしは彼の話に耳を傾けた。 「好きな奴いんだよね。目の前に」