----sleep with...




「ああ、今日泊まっていっていいから」

さらりとこう言う彼氏の顔に、思いっ切り飲んでいた紅茶をぶっ掛けてしまった。


「は・・・あ!?」

「だから泊まっていっていいって言ってんの」

頭大丈夫?なんていいながら、冷静に髪の毛にぶっ掛けた紅茶をふき取っていく。


あたしの彼氏は、激しく自己中心的だ。

自分が一度決めたことは決して曲げないし、実行するまでしつこくまとわりついてくる。

そして、冷静だ。まるで同い年には思えないほど。

そして、整った顔立ち。勝気な瞳。さらさらの髪。

黙っていれば王子様と言ったって誰もおかしいとは思わないのに。


身の危険を感じたあたしは、そそくさと帰ろうと腰を上げた。

がしり、と掴まれた腕。にっ、と不敵に笑った顔。反転する景色。

「心配しなくても、そのつもりだから」

またもやにやりと笑う彼。


喰い付くように、あたしの唇にそれを重ねた。