「なーお前も今日日直だよなー?」

「う・・・うん」

「じゃー俺も日誌書こーっと」





話せない=意識





ちょうど1週間前。あたしはに告白された。

その時はのこと友達としか思ってなかった。

いつも馬鹿騒ぎして、笑いあって。ただそれだけの関係だと思っていた。…あたしは。




だから




「ごめん……今はのこと 友達としか見れない」




そう断った。


なのにそれからというもの、あたしの生活にはが入り込んできた。

いつの間にか、のことを目で追っかけてた。

が他の女の子と話すと、なんだかいらいらしてた。



でも、なんだかすごく気まずくて。

全然話せなくなった。ただ、前みたいに話したかった。一緒に笑いたかった。



はいつもどおりだった。いつもみたいにあたしに話しかけてきてくれた。

だけど、逆にあたしが意識しちゃって、いつもどおりの話ができなくなった。

視線を合わすことが出来なくなって、あたし何してんだろう。





もしかしたら、あたし、のこと好きなのかもしれない。





今までずっと近くにいすぎて、ただその存在を当たり前のように感じていて。

それがなくなったらすごく寂しくて。

近くにいすぎて、分からなかった。自分の感情に気付くことが出来なかった。




でも、今は一緒に日直したくない。

教室に二人で、日誌書いて。あたしばっかり意識して。は普通なのに。




今、あたしの目の前には一生懸命日誌と格闘してるがいる。



あ、教科担任の名前間違えてる。

相変わらずおっちょこちょいだなぁ。なんか、どんくさいところがらしいなぁ。




「あ、名前間違えてんじゃん」




あ、気付いたんだ。

でも、消しゴム、あたしの手の中だ…。




「、消しゴム貸して」


「あ、うん。」




手のひらを広げるに消しゴムを落とす。



たったこれだけのことなのに、たった一言話しただけなのに、ドキドキする。

その中に、あたしだけ意識しているのが馬鹿らしく思う感情もある。





「どしたん?。」




どしたん?じゃないよ馬鹿!あんたのことであたしはこんなに悩んでるんじゃないの!

なんであたしだけがこんなに悩んでんのよ。もう、………自分が情けないよ。




「もしかして、俺のこと意識し始めた?」



その声に、思いっきり顔を上げてしまった。

あたしの顔は今きっと、悩ましい顔をしている。泣きそうな顔をしている。



「俺、ホントに好きだよ。」



知ってる。一緒に馬鹿騒ぎするけど、決して嘘をつくような奴じゃないくらい。

あたしが今悩んでるのは、のことじゃなくて、あたしの中にあるに対する感情なんだよ。



「が今のままがいいなら、今のままでいるよ。俺は。」



の優しさが、苦しい。


あ、この優しさが痛いのは……あたしがのことを好きだからだ。




「ごめん、あたしやっぱりのことが好きみたい。…自分の気持ちに気付けなくてごめんね。」


「俺はずっとのこと好きだったから。そんで、これからも。」



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ゆきんこさんからの拍手のお題リク。

8/19
意味不明なお話だったので、書き直しました。昔のお話の原型ほとんどありません。

読み返して、自分の文才のなさに吐きそうになりました。

以前よりはましなものになっていると思います。